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​関数ドミノについて

【関数ドミノとは?】
2005年初演。その後2009年、2014年と再演が繰り返されるイキウメの代表作のひとつ。
ラストに少し希望がある2009年版と希望のない2014年版の二種類のテキストが存在する。具体的には、2009年版は医者の大野が女性になり、保険調査員の横道が男性へと性別がそれぞれ逆転し、看護師である澤村は秋山景杜という真壁の協力者として登場する。左門森魚は最初から小説家であり、弟の陽一の代わりに田宮という友人が登場する。2017年にはワタナベエンターテイメントが寺十吾演出でプロデュース公演を行った。この2017年版『関数ドミノ』は、前川が出演キャストに合わせて2009年版に手を加えたものである。現在一般に販売されている戯曲はイキウメが販売する2014年版のみで、今回の総合実習ⅢAはこの戯曲を使用している。
【ストーリー】
ある地方都市で奇妙な交通事故が起こる。
見渡しの悪い交差点、車の運転手は歩行者を発見するが、既に停止できる距離ではない。
しかし車は歩行者の数センチ手前で、まるで透明な壁に衝突するように大破した。
歩行者は無傷。
幸い運転手は軽傷だったが、助手席の同乗者は重傷。目撃者は六人。
保険調査員の横道はこの不可解な事故の再調査を依頼される。
改めて当事者と目撃者が集められた。
そこで目撃者の一人が、これはある特別な人間「ドミノ」が起こした奇跡であると主張する。
彼の発言は荒唐無稽なものだったが、次第にその考えを裏付けるような出来事が起こっていく_。
(イキウメ ホームページから引用)

【前川知大 紹介】

劇作家、演出家。1974年生まれ。2003年に劇団イキウメを結成。SFやオカルトといった設定を用いて身近な日常の隣にある異界の物語を描く。主な作品に『散歩する侵略者』『関数ドミノ』『聖地X』『太陽』『天の敵』『獣の柱』、「図書館的人生」シリーズなど。2013年より劇団イキウメの「別館」として「カタルシツ」を開始。「語り物」の実験室として、劇団活動の両輪にしている。

2007年から外部への戯曲提供や演出を始め、主な作品に『抜け穴の会議室』、『奇ッ怪』シリーズ、『ゲゲゲの先生へ』『終わりのない』等がある。2017年に黒沢清監督が映画化した『散歩する侵略者』『予兆 散歩する侵略者』は25か国で公開。戯曲『散歩する侵略者』も海外でしばしば上演されている。他に小説、絵本(『くらいところからやってくる』)や漫画(「リヴィングストン」)の原作、テレビドラマの脚本なども手掛ける。

【主な受賞歴】2009年紀伊国屋演劇賞 個人賞(『関数ドミノ』『奇ッ怪~小泉八雲から聞いた話』)、2010年芸術選奨文部科学大臣新人賞演劇部門(『関数ドミノ』『奇ッ怪〜小泉八雲から聞いた話』)。2012年読売演劇大賞 大賞、最優秀演出家賞(『奇ッ怪 其ノ弍』『太陽』)。2017年紀伊國屋演劇賞 団体賞(『天の敵』『散歩する侵略者』)など。

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